はじめに
「MakeShopで数年運用してきたが、事業フェーズが変わってきた」
「越境ECや独自カスタマイズの自由度を広げたいが、今のままで対応しきれるのか」
「乗り換えるなら代替候補をフラットに比較したい」
中規模ECの現場で、こうした問いに突き当たることがあります。
そのため、MakeShopを長く利用している企業ほど、あるタイミングでMakeShop 移行を検討することがあります。
そこで重要になるのが、MakeShopを継続する場合と、別のECプラットフォームへ移行する場合を同じ条件で比較することです。
MakeShopが優れているか、別のプラットフォームが優れているかという単純な比較ではなく、自社の事業フェーズ、売上規模、商品数、運用体制、今後の事業計画にどの環境が合っているかを判断する必要があります。
本記事では、MakeShop 移行を検討しているEC事業者に向けて、移行を考える代表的なきっかけ、移行前に確認したいポイント、MakeShop 代替となるプラットフォームの種類、費用やTCOの考え方、実際の移行手順、SEOやデータ移行の注意点、よくある失敗まで詳しく解説します。
Shopifyを含めた複数の選択肢を比較しながら、MakeShop 移行を進めるべきかどうかを判断する材料として活用してください。
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MakeShopから別のECプラットフォームへ移行する際の手順やデータ移行、注意点については、「ECサイト移行ガイド」で詳しく解説しています。
ECサイト移行の完全ガイド|失敗しない手順・データ移行・注意点を徹底解説
1. MakeShopの基本情報と特徴
MakeShop 移行を検討するなら、まず現在利用しているMakeShopの特徴を整理しておくことが重要です。
現行環境のメリットと課題を把握しないまま移行先を探すと、移行後に必要な機能が不足したり、これまでできていた業務が複雑になったりする可能性があります。
まずはMakeShopがどのようなECプラットフォームなのかを確認しましょう。
1-1. MakeShopとは
MakeShopは、GMOメイクショップ株式会社が提供するSaaS型のECプラットフォームです。
国内のEC事業者向けに長年提供されており、中小規模から中規模のECサイトを中心に利用されてきた実績があります。
公開情報に基づく主な特徴は以下のとおりです。
|
項目 |
内容 |
|---|---|
|
提供形態 |
SaaS型ECプラットフォーム |
|
主な対象規模 |
中小規模〜中規模のEC事業者 |
|
初期費用 |
11,000円〜 |
|
月額費用 |
11,000円〜(プランによる) |
|
決済手数料 |
3.14%〜(プランによる) |
|
構築期間 |
1〜2ヶ月程度 |
MakeShopのようなSaaS型ECでは、サーバーの構築やセキュリティ対策などを自社で一から用意する必要がないため、ECサイトを比較的スムーズに立ち上げられる点が特徴です。
また、日本国内向けのEC運営で必要になる決済方法や商習慣を考慮した環境が整えられていることも、国内事業者にとって利用しやすいポイントです。
一方で、EC事業が成長すると、単純な商品販売だけではなく、海外展開、BtoB、CRM、MA、店舗連携、複数ブランド運営など、より複雑な要件が発生します。
そのタイミングで、現在のMakeShopを拡張して対応するのか、MakeShop 移行によって別の環境へ移るのかを検討することになります。
1-2. MakeShopが選ばれてきた背景
MakeShopが中小〜中規模のEC事業者から利用されてきた背景には、EC運営に必要な機能を一通り備え、国内向けの運用に対応しやすい点があります。
主な特徴は以下のとおりです。
-
標準機能が豊富:商品管理、受注管理、会員管理、メルマガ、クーポンなど、EC運営に必要な機能を標準で利用しやすい
-
国内SaaSとして運用しやすい:日本語でのサポートや国内の商習慣を前提とした環境を利用できる
-
デザインのカスタマイズが可能:HTMLやCSSを利用して、ブランドに合わせたECサイトを構築しやすい
-
SaaSによる保守負担の軽減:アップデートやセキュリティ対応などをプラットフォーム側で行うため、自社の保守負担を抑えやすい
このような特徴から、国内市場を中心にEC事業を展開する企業にとっては、運用と機能のバランスを取りやすい選択肢となります。
ただし、現在の環境に不満がない場合でも、今後の事業計画まで含めると課題が見えてくることがあります。
たとえば、現在は国内販売だけでも、3年後に海外販売を始める予定があるなら、多言語・多通貨対応や海外向け決済、物流などを早い段階から検討する必要があります。
MakeShop 移行を考える際は、現在の不満だけではなく、今後必要になる機能まで含めて判断することが大切です。
1-3. 「移行」という選択肢が出てくるタイミング
ECプラットフォームは、一度導入したら永続的に使い続けるものとは限りません。
商品数が増える、売上が伸びる、海外販売を開始する、新しい販売チャネルを追加するなど、事業の変化に合わせて必要な機能や運用体制も変わります。
MakeShopからの移行を検討する代表的なタイミングとしては、以下が挙げられます。
-
越境ECや海外展開を本格化する
-
BtoB・卸売販売を開始する
-
サブスクリプションを導入する
-
複数ブランド・複数店舗を一元管理する
-
ERP・WMS・OMSなどとの連携を強化する
-
CRMやMAなどマーケティングツールとの連携を拡大する
-
ヘッドレスコマースやAPIを活用した構成へ移行する
-
EC運営にかかる工数を削減する
-
より柔軟なマーケティング施策を実施する
ここで重要なのは、MakeShopが合わないから移行するのではなく、事業フェーズが変化した結果として、必要なEC基盤も変わる可能性があるという考え方です。
現在のMakeShopで目的を達成できるのであれば、無理に移行する必要はありません。
反対に、追加開発や外部ツールを増やし続けなければ新しい施策を実現できないのであれば、MakeShop 移行によって構成そのものを見直す価値があります。
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2. MakeShopからの移行を検討する代表的なきっかけ
MakeShop 移行を検討するきっかけは、単純な機能不足だけではありません。
EC事業が成長するにつれて、マーケティング、システム連携、業務効率、海外展開などの要求が複雑になり、現在の環境とのミスマッチが顕在化するケースがあります。
ここでは、代表的な5つのきっかけを紹介します。
2-1. グローバル展開・越境ECの本格化
国内市場でEC事業が安定し、次の成長戦略として越境ECを検討する企業は少なくありません。
越境ECでは、単純に商品ページを英語にするだけでは不十分です。
販売対象国に応じた言語・通貨、決済方法、配送、税金、関税、顧客サポートなど、国内ECとは異なる要件が発生します。
経済産業省の令和5年度 電子商取引に関する市場調査では、中国・米国の消費者による日本事業者からの越境EC市場規模について、それぞれ約2.4兆円、約1.4兆円と試算されています。
越境ECを本格化する場合には、次のような機能を確認する必要があります。
-
多言語・多通貨への対応
-
国や地域ごとの決済手段への対応
-
海外配送への対応
-
関税・税金への対応
-
国・地域別の商品・価格設定
-
海外向けマーケティング
-
現地顧客向けの問い合わせ対応
-
複数ストアを管理するための運用体制
このような要件が増える場合、MakeShop 移行の候補としてShopifyなど、グローバル展開を想定したプラットフォームを比較するケースがあります。
ただし、越境ECを行うからといって必ず移行すべきというわけではありません。
現在のMakeShop環境で必要な機能を実現できるのか、追加コストを含めて別プラットフォームへ移行するメリットがあるのかを比較することが重要です。
2-2. B2B・サブスクリプションなどの新規ビジネスモデル
ECの売上が伸びてくると、BtoCだけではなく、卸売や法人販売、定期購入など新しいビジネスモデルへの展開を検討することがあります。
たとえばBtoB販売では、一般消費者向けECとは異なる業務フローが必要です。
|
新規ビジネスモデル |
求められる機能の例 |
|---|---|
|
B2B(卸売) |
顧客別価格・見積依頼・与信管理・請求書払い |
|
サブスクリプション |
定期決済・解約管理・スキップ機能・配送頻度変更 |
|
マルチストア |
複数ブランド・複数言語ストアの一元管理 |
|
オムニチャネル |
POS連携・在庫一元管理・店舗受取 |
このような機能を追加する場合は、標準機能だけで対応できるのか、アプリや外部サービスで補えるのか、個別開発が必要なのかを確認します。
特に重要なのは、単体機能だけではなく業務フロー全体を見ることです。
たとえばBtoB販売を開始する場合、顧客ごとの価格設定だけでなく、受注、請求、在庫、出荷、問い合わせ、売掛管理まで含めて検討する必要があります。
MakeShop 移行を判断する際は、欲しい機能のリストだけではなく、その機能を導入した後の業務まで整理しましょう。
2-3. アプリ・拡張機能エコシステムへの期待
EC運営では、サイトを構築して終わりではありません。
レビュー、レコメンド、CRM、MA、分析、広告、サブスクリプションなど、売上や顧客体験を改善するための施策を継続的に追加していく必要があります。
そのため、外部アプリやサービスとの連携をどれだけ柔軟に行えるかは、プラットフォーム選定の重要なポイントです。
特にShopifyのようにアプリエコシステムが大きいプラットフォームでは、必要な機能を既存アプリで追加できるケースがあります。
一方、国内向けの業務システムや特定のサービスとの連携では、国内SaaSのほうが導入しやすいケースもあります。
したがって、単純にアプリ数だけで比較するのではなく、自社が実際に利用している、または今後導入したいサービスとの連携実績を確認することが重要です。
2-4. 中規模化〜エンタープライズ要件への到達
EC事業が成長し、年商が数億円から数十億円規模になると、サイト単体の機能だけではなく、企業全体のシステム構成を考える必要が出てきます。
代表的な要件には以下があります。
-
大規模アクセスへの対応
-
ERPとの連携
-
WMSとの連携
-
OMSとの連携
-
CRM・MAとのデータ連携
-
セキュリティ・コンプライアンスへの対応
-
複数国・複数ブランドの一元管理
-
専任サポートやSLAへの要求
この段階では、Shopify Plus、ecbeing、ebisumart、SI Web Shopping、Salesforce Commerce Cloudなど、エンタープライズ向けの選択肢も含めて比較することになります。
ただし、年商だけを基準に移行先を決めるのは適切ではありません。
同じ年商10億円のECでも、商品点数、アクセス数、店舗数、海外展開の有無、基幹システム、業務フローによって必要なEC基盤は大きく異なります。
2-5. 技術スタック・運用体制の刷新
自社にエンジニアや開発パートナーがいる場合、ECサイトのフロントエンドやバックエンドをより柔軟に設計したいというニーズが生まれることがあります。
代表例がヘッドレスコマースやAPIファーストの構成です。
こうした構成では、ECプラットフォームの管理機能とフロントエンドを分離し、ブランド独自の顧客体験や複数チャネルへの展開を行いやすくします。
この場合は、以下のような技術面を比較します。
-
APIの仕様・制限
-
SDKの有無
-
外部サービスとの連携性
-
開発者向けドキュメント
-
Webhookなどのイベント連携
-
開発者コミュニティ
-
将来的な技術拡張性
MakeShop 移行を検討する際は、現在の開発環境だけでなく、3〜5年後のシステム構成まで視野に入れて判断することが重要です。
「実現したい施策が増えた」「運用に手間がかかる」「今後の拡張性に不安がある」と感じていませんか?
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MakeShopの代替となるECサービスを比較し、自社に適したプラットフォームを選ぶ方法については、「ECプラットフォーム選定ガイド」をご覧ください。
ECプラットフォーム選定の完全ガイド|要件定義から評価まで4ステップで解説
MakeShop 移行を進める前に、必ず確認しておきたい4つの観点があります。
ここを整理しないまま移行先選定を始めると、必要以上に高機能なプラットフォームを選んだり、移行後に必要な機能が不足したりする可能性があります。
3-1. 観点1:移行で解決したい課題は何か(目的の明確化)
最初に明確にするのは、なぜMakeShopから移行するのかです。
たとえば、以下のように具体化します。
-
越境ECの売上を伸ばしたい
-
BtoB販売を開始したい
-
EC運営の工数を削減したい
-
CVRを改善したい
-
外部システムとの連携を効率化したい
-
複数ブランドを一元管理したい
-
マーケティング施策のスピードを上げたい
さらに、その課題をKPIに落とし込みます。
|
課題 |
KPIの例 |
|
EC運用が属人化している |
月間運用工数 |
|
CVRが低い |
CVR・購入率 |
|
海外販売を拡大したい |
海外売上比率 |
|
BtoBを強化したい |
法人顧客数・BtoB売上 |
|
業務を効率化したい |
受注処理時間・人件費 |
目的が明確になれば、移行後にどの程度の効果が必要なのかも判断できます。
反対に、漠然と古さを感じる、他社が移行しているといった理由だけでは、移行にかかるコストに対して十分な効果を説明できません。
3-2. 観点2:現状の運用負荷・コスト構造の可視化
次に、現在のMakeShop運用にどの程度の費用と工数がかかっているのかを可視化します。
これはMakeShopを継続した場合の基準値になります。
|
項目 |
確認する内容 |
|
ライセンス費・利用料 |
月額・年額の合計、利用プラン |
|
決済手数料 |
月間決済額×手数料率 |
|
カスタマイズ・追加開発費 |
過去1〜3年間の累計、年間平均 |
|
外部連携・アプリ費 |
連携しているサービスの費用 |
|
運用担当者の人件費 |
担当人数×工数×単価 |
|
機会損失 |
CVR・表示速度・モバイル対応などの改善余地 |
ここで見落とされやすいのが、表面上の利用料金だけでは見えない運用コストです。
たとえば、1つの商品登録に30分かかっている場合、月間500商品を登録すれば、それだけで250時間になります。
新しいECプラットフォームによって1商品あたりの作業時間が10分になれば、月間で大きな工数削減につながる可能性があります。
MakeShop 移行を検討するときは、月額費用だけではなく、人件費や外部ツール費用まで含めた総コストを見ることが重要です。
3-3. 観点3:移行に伴う一時コスト・運用変化の試算
MakeShop 移行には、新しいプラットフォームの月額料金以外にもさまざまな費用が発生します。
|
一時コスト |
内容 |
|
新プラットフォーム初期費用 |
導入費・初期設定費 |
|
ECサイト構築費 |
デザイン・テーマ・テンプレート構築 |
|
データ移行費 |
商品・顧客・注文データの移行 |
|
データクレンジング費 |
重複・不備・形式の整理 |
|
外部システム連携費 |
基幹・物流・CRM・MAなどとの再連携 |
|
URL設計・リダイレクト費 |
既存URLから新URLへの移行対応 |
|
二重稼働コスト |
移行期間中の現行・新ECの並行運用 |
|
教育費 |
社内担当者への操作研修 |
|
PM費用 |
社内外のプロジェクト管理工数 |
特に忘れやすいのが、二重稼働期間のコストと社内工数です。
また、移行に伴ってURLが変更される場合は、SEO対策も必要になります。
検索順位が一時的に変動すれば、オーガニック流入や売上に影響する可能性があるため、これも移行コストの一部として考えておく必要があります。
3-4. 観点4:移行先で「やりたいこと」が本当に実現できるか
候補を決めたら、移行先で目的を実現できるかを具体的に確認します。
見るべきポイントは、機能・運用・体制の3つです。
-
機能面:標準機能、アプリ、外部サービス、カスタム開発のどこまでで実現できるか
-
運用面:社内担当者が継続的に運用できるか
-
体制面:構築・移行・保守を支援できるパートナーがいるか
特に注意したいのは、デモ環境では実現できそうに見えても、実際の業務フローでは複雑になるケースです。
たとえば商品登録、受注処理、返品、在庫調整、顧客対応など、日々繰り返す業務を実際の担当者が操作できるかまで確認しましょう。
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MakeShopを含む主要なECサービスを機能・費用・拡張性などから比較したい方は、「ECサイト比較ガイド」も参考になります。
ECサイト比較の完全ガイド|構築方法・主要プラットフォーム・選び方を徹底解説
4. 代替プラットフォームの選択肢|タイプ別の代表例
MakeShop 代替の候補を探す際は、サービス名だけで比較するのではなく、まずプラットフォームのタイプを理解すると整理しやすくなります。
ここでは、国内SaaS、海外SaaS、オープンソース、パッケージ、エンタープライズの5タイプに分けて紹介します。
4-1. 国内SaaS型
国内事業者が提供するSaaS型ECプラットフォームです。
日本の商習慣や国内決済、国内向けサポートとの相性を重視する企業にとって比較しやすい選択肢です。
代表的なサービス例
-
futureshop(株式会社フューチャーショップ):中規模以上のEC向け。初期費用22,000円、月額26,400円〜
-
カラーミーショップ(GMOペパボ株式会社):個人〜中小規模向け。初期費用0〜3,300円、月額4,950円〜
-
STORES(STORES株式会社):EC・予約・POSなどをまとめて利用できるサービス。初期費用0円、月額3,300円〜
-
BASE(BASE株式会社):個人〜小規模事業者向けのECプラットフォーム
向いている事業フェーズ
-
国内市場を中心にEC事業を運営する企業
-
日本語でのサポートを重視する企業
-
国内決済や国内向け業務システムとの連携を重視する企業
-
大規模なシステム変更よりも、安定したEC運営を重視する企業
MakeShopから国内SaaSへ移行する場合は、現在の運用フローを大きく変えずに移行できるか、既存データや外部サービスをどこまで引き継げるかを確認しましょう。
4-2. 海外発SaaS型(グローバル対応)
海外発のSaaS型プラットフォームで、グローバル展開やアプリエコシステムを重視する企業が比較対象にするタイプです。
代表的なサービス例
-
Shopify(Shopify Inc.):小規模〜エンタープライズまで幅広い規模に対応するSaaS型プラットフォーム。初期費用0円、月額39/月(Basic)、105/月(Shopify)、$499/月(Advanced)
-
Shopify Plus(Shopify Inc.):大規模・エンタープライズ向け。料金は要見積もり
向いている事業フェーズ
-
越境EC・グローバル展開を本格化する企業
-
外部アプリを活用してEC機能を拡張したい企業
-
マーケティング施策をスピーディーに追加したい企業
-
複数ブランド・複数ストアを展開したい企業
-
APIや外部サービス連携を重視する企業
ShopifyをMakeShop 移行先として検討する場合は、単純なデザイン移行だけではなく、商品・顧客・注文データ、URL、アプリ、決済、物流、CRMなどを含めた全体設計が必要です。
特にShopifyはアプリを追加して機能を拡張できるため、必要な機能を標準機能・アプリ・カスタム開発のどこで実現するかを整理することが重要です。
4-3. オープンソース型
ソースコードが公開されており、自社の要件に合わせて柔軟にカスタマイズできるタイプです。
代表的なサービス例
-
EC-CUBE(株式会社EC-CUBE):日本製オープンソース。ライセンス無料、構築費用は外注で50万円〜200万円程度
-
WooCommerce(Automattic Inc.):WordPress向けECプラグイン。ライセンス無料
-
Magento/Adobe Commerce(Adobe):海外製、大規模EC向け。オープンソース版は無料、Commerce版は要見積もり
向いている事業フェーズ
-
社内に開発リソースがある企業
-
独自仕様や独自業務フローが多い企業
-
標準機能では実現しにくい要件が多い企業
-
システムを自社で細かく管理したい企業
オープンソース型は自由度が高い一方、構築後の保守、セキュリティ対応、アップデート、障害対応などを考える必要があります。
ライセンスが無料でも、ECサイトを長期運用するための総コストが無料になるわけではありません。
MakeShop 移行でオープンソースを選択する場合は、初期構築費だけでなく、5年間の保守費用まで含めて比較しましょう。
4-4. パッケージ型
中規模〜大規模ECを対象に、企業独自の業務要件に合わせた構築を行うタイプです。
代表的なサービス例
-
ecbeing(株式会社ecbeing):国内大規模EC向け。初期費用300万円〜、構築期間4〜8ヶ月
-
ebisumart(株式会社インターファクトリー):クラウド型ECパッケージ。自動アップデートに対応
-
SI Web Shopping(株式会社システムインテグレータ):BtoB・BtoCに対応する大規模EC向け
-
EC-ORANGE(エスキュービズム):パッケージ型でカスタマイズに対応
向いている事業フェーズ
-
中規模〜エンタープライズ規模のEC事業者
-
ERP・WMS・OMSなどとの大規模連携が必要な企業
-
独自業務フローが多い企業
-
国内向けの高度な業務要件をシステムに組み込みたい企業
パッケージ型では、初期構築費用だけでなく、要件定義や追加開発、保守、外部システム連携などにかかる費用も確認する必要があります。
4-5. エンタープライズ型・グローバル基盤
大規模なEC事業やグローバル展開を前提としたプラットフォームです。
代表的なサービス例
-
Salesforce Commerce Cloud(Salesforce):CRM・MAなどとの統合を重視したエンタープライズEC
-
Shopify Plus(Shopify Inc.):エンタープライズ向けでグローバル運用にも対応
向いている事業フェーズ
-
年商数十億〜数百億円規模のEC事業者
-
複数国でECを運営する企業
-
複数ブランドをグローバルに展開する企業
-
高度なセキュリティ・コンプライアンス要件がある企業
-
大規模なシステム連携が必要な企業
このタイプでは、ECサイト単体ではなく、企業全体のデジタル基盤としてプラットフォームを選定することになります。
4-6. タイプ別比較表
MakeShop 移行の候補を検討する際、月商規模は一つの目安になります。
ただし、月商だけで移行先を決めることはできません。
|
月商規模 |
候補となるタイプ・代表例 |
|---|---|
|
100万円未満 |
BASE、STORES、カラーミーショップ、Shopify Basic |
|
100〜500万円 |
カラーミーショップ、MakeShop、Shopify、Shopify Advanced |
|
500〜3,000万円 |
MakeShop、Shopify、futureshop、Shopify Plus |
|
3,000万円〜1億円 |
futureshop、Shopify Plus、ecbeing、ebisumart |
|
1億円以上 |
Shopify Plus、ecbeing、ebisumart、SI Web Shopping、Salesforce Commerce Cloud |
たとえば月商500万円でも、国内販売だけでシンプルな運用をしている企業と、海外販売・BtoB・実店舗を同時に展開している企業では必要なシステムが異なります。
そのため、MakeShop 代替を検討するときは、売上規模に加えて、商品数、注文数、顧客数、販売チャネル、外部システム、運用人数、今後の成長計画まで確認しましょう。
「MakeShopからShopifyへ移行できるのか」「Shopify Plusも候補にすべきか」「他に適した選択肢があるのか知りたい」という方は、ぜひ無料相談をご活用ください。
Shopify Plusは、SaaSの運用性と高い拡張性を兼ね備え、国内外の幅広い企業に採用されています。
自社に最適なプラットフォームを比較したい方は、ぜひ無料相談・資料ダウンロードをご利用ください。
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移行先に必要な機能や業務要件を整理する際は、「ECサイト要件定義ガイド」も参考にしてください。
ECサイト要件定義の進め方|RFP作成・要件定義書テンプレ・落とし穴
5. 乗り換え判断の5つの軸
MakeShop 移行では、料金だけを比較して決めるのではなく、複数の軸から総合的に判断する必要があります。
ここでは、特に重要な5つの判断軸を紹介します。
5-1. 軸1:機能要件への適合度
最初に確認したいのは、自社が必要とする機能を実現できるかどうかです。
要件は、絶対に必要なものと、将来的にあると便利なものに分けて整理しましょう。
|
要件カテゴリ |
チェック項目の例 |
|---|---|
|
多言語・多通貨 |
標準機能 / アプリ / カスタム開発のいずれで対応するか |
|
決済手段 |
クレジットカード・キャリア決済・後払い・QR決済 |
|
サブスクリプション |
定期決済・解約・配送頻度変更 |
|
B2B |
顧客別価格・与信管理・見積依頼・請求書払い |
|
マルチストア |
複数ブランド・複数言語ストアの一元管理 |
|
基幹連携 |
ERP・WMS・OMSとのAPI連携 |
|
在庫一元管理 |
実店舗・モール・自社ECの在庫統合 |
比較するときは、各要件を以下の4段階で評価すると分かりやすくなります。
-
標準機能で対応
-
アプリ・拡張機能で対応
-
カスタム開発で対応
-
対応不可
この分類を行うと、単純な機能数ではなく、実際に導入するためのコストや運用負荷まで比較できます。
5-2. 軸2:トータルコスト(TCO)
MakeShop 移行の費用を比較するとき、初期費用だけを見るのは危険です。
ECプラットフォームでは、導入後も月額費用、決済手数料、アプリ費用、保守費用、人件費などが継続して発生します。
そのため、5年間程度のTCO、つまり総保有コストで比較する方法が有効です。
|
コスト項目 |
算出方法 |
|---|---|
|
初期費用 |
プラットフォーム導入費・構築費・移行費 |
|
月額・年額利用料 |
月額×60ヶ月 または 年額×5年 |
|
決済手数料 |
月間決済額 × 手数料率 ×60ヶ月 |
|
カスタマイズ・追加開発費 |
年間追加開発予算×5年 |
|
アプリ・外部連携費 |
利用アプリ・連携サービスの累計 |
|
運用担当者人件費 |
担当人数×年収×5年 |
|
保守・セキュリティ対応費 |
定期的な脆弱性対応・更新費 |
たとえば月額料金が安くても、必要な機能を実現するために多数のアプリや追加開発が必要なら、5年間ではコストが大きくなる可能性があります。
逆に初期構築費が高くても、運用工数や追加開発費を削減できるのであれば、長期的には合理的なケースもあります。
5-3. 軸3:拡張性・将来性
ECプラットフォームは、現在の課題だけではなく、3〜5年後の事業計画まで考えて選ぶことが重要です。
確認したい項目には以下があります。
-
越境EC・グローバル展開への拡張性
-
BtoB・サブスクリプションへの対応
-
マルチストア・マルチブランドへの対応
-
ヘッドレスコマースへの対応
-
API連携の柔軟性
-
大量アクセスへの対応
-
商品数・顧客数・注文数が増えた場合の運用性
現在の売上だけを基準にすると、事業成長によって再びプラットフォーム移行が必要になる可能性があります。
MakeShop 移行を行うなら、次の移行を避けるためにも中長期の事業計画を選定条件に含めましょう。
5-4. 軸4:運用負荷とサポート体制
ECは構築よりも運用期間のほうが長いため、日々の使いやすさは重要な判断材料です。
以下の項目を確認しましょう。
-
管理画面の操作性
-
商品登録のしやすさ
-
受注処理のしやすさ
-
在庫管理のしやすさ
-
マーケティング施策の実施しやすさ
-
必要な専門知識
-
公式サポートの対応範囲
-
国内パートナーの有無
-
導入支援・保守支援の実績
-
ユーザーコミュニティやナレッジの充実度
MakeShopから別プラットフォームへ移行すると、管理画面や業務フローが変わります。
そのため、システム担当者だけではなく、商品登録、受注、カスタマーサポート、マーケティングなど、実際にECを運営する担当者の意見も選定に反映することが重要です。
5-5. 軸5:移行リスクと移行容易性
最後に確認したいのが、MakeShop 移行そのものの難易度です。
|
観点 |
チェック内容 |
|---|---|
|
データ移行容易性 |
商品・顧客・注文履歴の移行ツール・実績 |
|
URL設計引き継ぎ |
既存URL構造との互換性・リダイレクト容易性 |
|
SEO影響 |
移行に伴う検索順位の一時的変動への対策可能性 |
|
教育コスト |
運用担当者の習熟までの期間 |
|
ダウンタイム |
切替時の停止時間の最小化 |
|
移行支援パートナー |
国内で移行実績のあるパートナーの存在 |
特に商品数、顧客数、注文履歴が多いECでは、データ移行の難易度が上がります。
移行先を決める前に、サンプルデータを使って移行テストを行えるか確認しておくと、後工程でのトラブルを減らせます。
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Shopify Plusは、継続的なアップデートと豊富な標準機能により、中長期的な投資対効果を高めやすいプラットフォームです。
Shopify Plusについて詳しく知りたい方は、無料相談や資料ダウンロードをご活用ください。
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移行先を比較する際は初期費用だけでなく、月額料金や保守・運用費を含めたTCOを確認することが重要です。
ECサイトのランニングコスト完全ガイド|内訳・相場・TCO比較を徹底解説
6. MakeShop移行の進め方|7ステップで解説
MakeShop 移行を実際に進める場合は、以下の7ステップで整理するとプロジェクト全体を管理しやすくなります。
6-1. ステップ1:移行目的と要件の整理
まず、移行によって何を実現するのかを明文化します。
-
現在抱えている事業課題
-
移行によって解決したい課題
-
必須要件
-
将来的に必要な要件
-
達成したいKPI
-
現状維持した場合の課題
この段階では、移行するシナリオとMakeShopを継続するシナリオを並べて比較することが重要です。
移行しないことにもメリットがあるため、比較したうえで判断することで、社内の合意形成もしやすくなります。
6-2. ステップ2:プラットフォーム選定(複数候補比較)
要件を整理したら、3〜5程度の候補を比較します。
比較項目としては、以下を設定します。
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機能要件への適合度
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初期費用
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月額費用
-
決済手数料
-
5年TCO
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拡張性
-
アプリ・外部サービス連携
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サポート体制
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データ移行のしやすさ
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SEOへの対応
-
構築・移行パートナーの実績
最初から特定のサービスだけを前提にすると、比較の基準が曖昧になりやすくなります。
MakeShop 代替を探す場合も、Shopifyだけではなく、国内SaaS、パッケージ、オープンソースなど複数のタイプを候補に入れたうえで、自社要件に合うか確認しましょう。
6-3. ステップ3:移行計画とプロジェクト体制構築
移行先が決まったら、プロジェクト計画を作成します。
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要件定義
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設計
-
デザイン
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開発
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データ移行
-
テスト
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SEO確認
-
本番切替
-
移行後改善
あわせて、社内責任者、EC運用担当、マーケティング担当、IT担当、外部パートナーなどの役割を決めます。
EC基盤の移行は、規模や要件によって異なりますが、6〜12ヶ月程度を要するケースもあります。
繁忙期直前に切り替えるのではなく、十分なテスト期間を確保できるスケジュールを設定しましょう。
6-4. ステップ4:要件定義・設計
次に、現在のMakeShopで行っている業務を洗い出し、新しいプラットフォーム上でどう実現するかを決めます。
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商品・在庫・受注・会員データの構造
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商品登録フロー
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受注処理
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返品・キャンセル対応
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顧客対応
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外部システム連携
-
デザイン・UI/UX
-
SEO
-
セキュリティ
ここでは、現在の業務をそのまま新システムに再現するだけではなく、不要な業務を削減できないかも検討します。
MakeShop 移行は、単なるシステムの置き換えではなく、EC運営そのものを見直す機会でもあります。
6-5. ステップ5:構築・カスタマイズ・連携開発
要件定義が完了したら、新しいECサイトを構築します。
-
テーマ・テンプレート構築
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デザイン実装
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必要アプリの導入
-
カスタム開発
-
API連携
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ERP・WMS・OMS連携
-
CRM・MA連携
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決済設定
-
配送設定
特に注意したいのが、開発途中での仕様追加です。
あれも追加したい、これも変更したいと要件を増やしていくと、予算とスケジュールが膨らみます。
絶対に必要な機能と、移行後に追加できる機能を分けておくと、プロジェクトをコントロールしやすくなります。
6-6. ステップ6:データ移行・テスト・SEO設計
MakeShop 移行では、データ移行とSEO対策を並行して進めます。
-
商品データの移行
-
顧客データの移行
-
注文履歴の移行
-
データクレンジング
-
URLマッピング
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301リダイレクト
-
title・meta descriptionの確認
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構造化データの確認
-
XMLサイトマップ
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内部リンク
-
表示速度
-
フォームや購入フローのテスト
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負荷テスト
-
セキュリティテスト
-
UAT
特にSEOでは、旧URLから新URLへの対応漏れが大きなリスクになります。
移行前に重要ページのURLを一覧化し、新URLとの対応表を作っておきましょう。
6-7. ステップ7:本番切替と移行後の運用最適化
最後に本番環境へ切り替えます。
ただし、公開した時点でMakeShop 移行が完全に終了するわけではありません。
切替後は以下を継続的に確認します。
-
売上
-
CVR
-
セッション数
-
検索流入
-
広告流入
-
カート投入率
-
購入完了率
-
サイト表示速度
-
404エラー
-
Search Consoleのインデックス状況
-
顧客からの問い合わせ
-
社内運用工数
切替直後の2週間〜1ヶ月程度は、特に細かくモニタリングできる体制を用意しましょう。
その後3〜6ヶ月は、移行によって得られた効果を確認しながら、サイト改善やマーケティング施策を進めます。
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MakeShopからの移行による投資対効果や回収期間を試算する方法については、「ECリプレイスROI計算ガイド」をご覧ください。
ECリプレイスのROI計算ガイド|投資対効果と回収期間の試算方法
7. 移行時に押さえておきたいデータ・SEO・運用の論点
MakeShop 移行で特に注意したいのが、データ、SEO、運用体制の3つです。
ECサイトは公開しているページだけでなく、顧客情報や注文履歴、外部システムなど多くのデータ・仕組みで成り立っています。
7-1. データ移行の論点
最初に、何のデータを移行するのかを決めます。
|
論点 |
内容 |
|---|---|
|
移行対象データの範囲 |
商品マスタ・在庫・顧客・注文履歴・ポイント・レビュー等のうち、どこまで移行するか |
|
データクレンジング |
重複データ・不正データ・形式統一の事前整備 |
|
顧客パスワード |
一方向ハッシュ化により、パスワードの移行は不可。再発行か再設定が必要 |
|
注文履歴の保持期間 |
直近何年分まで移行するか。サーバー容量・コストとのバランス |
|
個人情報の取り扱い |
移行作業時の個人情報保護法・GDPR等への対応 |
特に顧客データについては、パスワードをそのまま新環境へ移行できない場合があります。
その場合、新EC側でパスワード再設定を促す仕組みを用意する必要があります。
顧客にとってはログイン方法の変更になるため、事前にメールやサイト上で告知し、問い合わせが集中しないように準備しておきましょう。
また、商品データも単純にCSVで移すだけではなく、商品名、説明文、画像、カテゴリ、バリエーション、価格、在庫などが正しく紐づくかを確認する必要があります。
7-2. SEOの論点
ECサイトのMakeShop 移行では、SEOを後工程に回さないことが重要です。
検索流入がEC売上の重要なチャネルになっている場合、URL変更やインデックス状況の変化が売上に影響する可能性があります。
主なチェック項目は以下です。
|
論点 |
内容 |
|---|---|
|
URL構造の引き継ぎ |
既存URL構造との互換性確認、変更が必要な場合は301リダイレクト設計 |
|
301リダイレクトの網羅性 |
全ページの旧URL→新URLマッピングを網羅 |
|
メタタグ・構造化データ |
titleタグ・meta description・schema.orgの引き継ぎ |
|
サイトマップ更新 |
XMLサイトマップの差し替えとSearch Consoleへの送信 |
|
内部リンク構造 |
内部リンクの新URLへの貼り替え |
|
ページ表示速度 |
Core Web Vitalsの改善確認 |
|
切替後のクロール状況 |
Search Consoleでのクロールエラー・インデックス状況のモニタリング |
特に重要なのが301リダイレクトです。
旧サイトで検索流入を獲得していた商品ページやカテゴリページのURLが変わる場合、旧URLから新URLへの適切なリダイレクトを設定します。
また、SEOではURLだけではなく、ページタイトル、description、見出し、内部リンク、構造化データなども確認しましょう。
移行前後で自然検索流入や主要キーワードの順位を比較できるよう、事前にベンチマークを取得しておくと、移行後の影響を把握しやすくなります。
7-3. 運用・体制の論点
MakeShop 移行プロジェクト中も、現在のECサイトの運営は継続します。
そのため、移行プロジェクトと通常業務を両立できる体制を作る必要があります。
-
現行EC運用との両立:通常の売上・KPI改善を止めない
-
二重稼働期間の業務設計:現行ECと新ECのデータ・業務フローを整理する
-
カスタマーサポート対応:ログイン、注文履歴、ポイントなどの問い合わせに備える
-
教育とマニュアル整備:管理画面変更に合わせて社内マニュアルを更新する
-
ベンダー・パートナー連携:障害や仕様確認に対応できる窓口を明確にする
移行をシステム部門だけのプロジェクトにしてしまうと、実際のEC運用担当者が使いにくいサイトになってしまうことがあります。
商品登録、受注、CS、マーケティングなど、各業務の担当者を早い段階からプロジェクトに参加させることが重要です。
「データ移行が不安」「検索順位や流入をできるだけ維持したい」「移行後の運用まで設計したい」という方は、ぜひ専門家にご相談ください。
Shopify Plusは、豊富な連携機能やSEOへの配慮を活かし、安全かつ効率的な移行を実現できます。
Shopify Plusについて詳しく知りたい方は、無料相談や資料ダウンロードをご活用ください。
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移行に必要な構築・データ移行・カスタマイズ費用を比較する際は、「ECサイト見積もりガイド」も参考にしてください。
ECサイト見積もりの完全ガイド|内訳・相場・依頼準備を徹底解説
8. MakeShop移行でよくある失敗パターンと回避策
最後に、MakeShop 移行で起こりやすい失敗と、その回避策を整理します。
8-1. 失敗1:移行目的が曖昧なまま着手する
他社が移行しているから、なんとなく古く感じるからといった理由だけでプロジェクトを始めると、途中で要件が増え続けることがあります。
最終的に、何を改善するための移行なのか分からなくなり、費用だけが膨らむケースもあります。
回避策:
移行によって解決したい事業課題とKPIを最初に明文化します。
売上、CVR、運用工数、海外売上、BtoB売上など、移行後に何を改善したいのかを具体化しましょう。
また、MakeShopを継続する場合のコスト・効果と、移行する場合のコスト・効果を並べて比較します。
8-2. 失敗2:1社に絞り込んで比較が不十分なまま選定する
最初から特定のプラットフォームだけを前提にすると、自社の要件に本当に合っているのか判断しにくくなります。
また、経営層や社内の関係者に対して、なぜそのプラットフォームを選んだのか説明しにくくなる可能性があります。
回避策:
3〜5程度の候補を選び、同じ評価項目で比較します。
機能、5年TCO、拡張性、運用負荷、サポート、移行容易性などを一覧化すると、候補ごとの差が明確になります。
8-3. 失敗3:データ移行・URL設計を軽視する
ECサイト移行では、デザインや新機能に注目しすぎて、既存データやSEOを後回しにしてしまうケースがあります。
しかし、商品情報や顧客データに不備が発生したり、旧URLへのアクセスが404になったりすると、移行直後の運営に大きな影響が出ます。
回避策:
要件定義の段階で移行対象データを明確にします。
さらに、旧URLと新URLの対応表を作成し、301リダイレクトを実装します。
本番切替前にはテスト環境で移行を実施し、商品、顧客、注文、画像、URLなどを確認しましょう。
8-4. 失敗4:移行スケジュールを楽観視する
ECサイトの移行では、要件定義、デザイン、開発、データ移行、テスト、SEO、社内教育など複数の工程が発生します。
そのため、構築部分だけを見て短期間で完了できると判断すると、後工程でスケジュールが崩れる可能性があります。
回避策:
要件定義から本番切替までの全工程を洗い出し、十分なテスト期間を確保します。
また、ECの繁忙期や大型キャンペーンの時期を避けて本番切替日を設定することも重要です。
8-5. 失敗5:移行後の運用改善を計画しない
本番公開した時点をゴールにすると、新しいプラットフォームの機能を十分に活用できないまま運用が固定化してしまいます。
MakeShop 移行によって得られる効果は、サイトを公開した瞬間ではなく、その後の改善によって大きくなることがあります。
回避策:
移行後3〜6ヶ月を運用最適化期間として計画します。
売上、CVR、自然検索流入、広告経由売上、運用工数などを定期的に確認し、移行前と比較します。
そのうえで、サイト改善、CRM、メールマーケティング、広告、SEO、商品ページ改善など、移行先の機能を活用した施策を順番に実施します。
「リプレイスで失敗したくない」「現在の移行計画に抜け漏れがないか確認したい」という方は、ぜひ無料相談をご活用ください。
Shopify Plusは、高い拡張性と柔軟な運用性を備え、長期的なEC成長を支える基盤として多くの企業に採用されています。
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EC移行時のURL変更や301リダイレクト、検索順位への影響については、「ECサイトSEOガイド」もご覧ください。
ECサイトSEOの完全ガイド|テクニカル・コンテンツ・内部リンクの実践戦略
まとめ
MakeShopから他プラットフォームへの移行を検討する際は、単純に現在のMakeShopと別のサービスを比較するのではなく、現在の事業フェーズと今後の成長戦略に必要なEC基盤は何かという視点で考えることが重要です。
MakeShopは国内ECを運営するうえで多くの機能を備えたプラットフォームですが、越境EC、BtoB、サブスクリプション、マルチストア、大規模なシステム連携など、事業が拡大するにつれて求められる要件も変化します。
MakeShop 移行を検討するときは、まず現在の課題を整理し、その課題が本当にプラットフォーム変更によって解決すべきものなのかを確認しましょう。
そのうえで、Shopifyをはじめとした海外SaaS、国内SaaS、オープンソース、パッケージなどを複数比較します。
移行を決めた場合も、プラットフォームを契約して終わりではありません。
商品・顧客・注文データの移行、URL設計、301リダイレクト、SEO、外部システム連携、社内教育、運用体制まで含めてプロジェクトとして設計する必要があります。
MakeShop移行検討を成功させる5つのポイント
-
移行目的を事業課題ベースで明文化する
MakeShop 移行を検討する際は、漠然とした不満ではなく、解決したい事業課題を明確にします。売上、CVR、運用工数、海外売上など、移行後に改善したいKPIまで設定すると、移行の必要性を判断しやすくなります。 -
複数候補をフラットに並列比較する
MakeShop 代替を探す際は、最初から1つのサービスに決めるのではなく、国内SaaS、海外SaaS、オープンソース、パッケージなど複数のタイプから候補を選びます。機能、費用、拡張性、サポート、移行難易度などを同じ基準で比較しましょう。 -
5年単位のTCOで判断する
ECプラットフォームの費用は、初期構築費だけではありません。月額利用料、決済手数料、アプリ・外部サービス費、追加開発費、保守費、人件費などを含めて5年間のTCOを算出することで、長期的なコストを比較できます。 -
データ移行・URL設計・SEOを最重要論点として扱う
商品・顧客・注文データだけでなく、旧URLから新URLへの301リダイレクト、title・description、構造化データ、内部リンク、XMLサイトマップなども移行計画に組み込みます。SEOを公開直前に考えるのではなく、要件定義の段階から設計することが重要です。 -
移行後3〜6ヶ月を運用最適化期間として計画する
本番切替をゴールにせず、移行後もKPIを確認しながら改善を続けます。新しいプラットフォームの機能を活用し、ECサイトのUI/UX、SEO、CRM、マーケティング施策、業務効率などを継続的に改善しましょう。
最初の一歩を踏み出そう
MakeShopからの移行は、単純なシステム変更ではありません。
重要なのは、現在のEC事業に対してどのような環境が必要なのかを整理し、その結果としてMakeShopを継続するのか、別のプラットフォームへ移行するのかを判断することです。
まずは、現在のMakeShop運用にかかっている費用と工数を整理しましょう。
月額利用料や決済手数料だけではなく、外部サービス費用、追加開発費、運用担当者の工数、システム連携にかかるコストまで含めることで、現在のEC運営に必要なTCOが見えてきます。
次に、売上、CVR、運用工数、顧客数、商品数、海外売上など、自社が今後どのKPIを伸ばしたいのかを整理します。
この2つを把握すると、MakeShopを継続する場合とMakeShop 移行を行う場合の比較がしやすくなります。
移行先を検討する場合は、Shopifyを含めて複数のプラットフォームを比較し、機能、費用、拡張性、サポート、データ移行、SEO、運用体制まで確認しましょう。
特にShopifyへの移行を検討する場合は、単にデザインを移し替えるのではなく、ShopifyのアプリやAPI、外部サービスとの連携性を活かして、これまでの業務フローそのものを見直すことも重要です。
MakeShop 移行を成功させるためには、移行先を決める前の要件整理が重要です。
社内だけで判断が難しい場合は、複数のプラットフォームに精通した専門家に相談し、第三者の視点を取り入れる方法もあります。
「MakeShopからShopifyへ移行したい」「Shopify Plusを含めて移行先を比較したい」「そもそも今移行すべきか判断したい」「ECサイトの運用効率や拡張性を高めたい」という方は、ぜひ専門家にご相談ください。
「MakeShopから移行すべきか判断したい」「Shopify Plusとの違いを具体的に知りたい」「リプレイス後のROIを試算したい」という方は、ぜひ資料ダウンロードをご利用ください。
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MakeShopで実現できなかった独自機能や外部システム連携を検討する場合は、「ECカスタマイズガイド」も参考になります。
ECサイトのカスタマイズ完全ガイド|費用相場・独自機能・拡張性を徹底解説
参考文献
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GMOメイクショップ株式会社 公式サイト(https://www.makeshop.jp/)
-
経済産業省『令和5年度 電子商取引に関する市場調査』2024年
-
Statista E-commerce Conversion Rate Data
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Adobe Digital Insights
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Google『The Need for Mobile Speed』2018年
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Baymard Institute “Cart Abandonment Rate Statistics” 2025年
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